【引き寄せの法則の基礎】やり方の基本

与える

 『引き寄せの法則』の名前は聞いたことがあるけれど、具体的なやり方がわからない人はたくさんいます。

 

引き寄せの法則は正しく扱えば、奇跡のように自分の願いを叶えることができます。一方で願ったけれどもうまくいかないという人は少なくありませんし、ときには逆の現象が起こっていやになってしまったという話もよく耳にします。

 

そこでここでは引き寄せの法則の仕組みから、基本的なやり方、そして注意すべきポイントなどについて解説します。

 

■引き寄せの法則の仕組み

 

引き寄せの法則の仕組み

 

引き寄せの法則は潜在意識(宇宙でも神仏でも良いのですが)を通じて願望を達成する技術です。自分の願いが何かを言葉やイメージに落とし込み、その望みを潜在意識に委ねることで潜在意識は願望を実現させるために働きはじめます。

 

潜在意識とは無意識の活動です。自分の背中を自分で見つめることができないように、潜在意識の活動プロセスは自覚することができません。このため、願いが叶うタイミングやできごとは、自分が想定していないかたちで、まるで奇跡のように生じます。

 

引き寄せの法則のポイントとして、願いが叶うまでの間、それが叶ったかのように振る舞うことです。引き寄せ本の原点のひとつ「ザ・シークレット」などでは、宇宙が願いを現実にするには多少のタイムラグがあると述べています。

 

心理学の観点から引き寄せの法則を説明した場合、まず願いについてありありとイメージし、それが叶ったかのように振る舞っていると、それは現実ではないのですから当然違和感が生じます。

 

しかし自分の精神世界では「願い」は既に叶っているのですから、潜在意識は現実世界で欠落している「願い」をかたちにするために、猛スピードで願望実現の方法を探り当て、「願い」に辿り着くための選択を無意識のうちに繰り返してゆき、そして「願い」を現実化します。

 

 

潜在意識の力は驚くべきものです。私個人の経験でも、たまたま訪れた地方の街角で長年探していた品物をひょっこり見つけることもありますし、毎月驚くような収入をもたらしたりもしてくれます。もちろん、運命としか思えない出会いをもたらしたりもしてくれます。

 

では、具体的に引き寄せの法則はどのように行えば良いでしょうか。次の項目では引き寄せの法則のやり方について説明します。

 

■引き寄せの法則の基本的なやり方

 

引き寄せの法則のやり方

 

引き寄せの法則の基本的なやり方は次の手順となります。

 

①願いを明確にする

 

引き寄せの法則を行うにあたり、まずは願いを明確にしなければなりません。自分の欲しいものをリストアップしてみましょう。紙に書き出してみたり、あれこれ想像してみたりするのも良いでしょう。

 

人によっては願いは一つきりにすると言うこともありますが、必ずしも一つに限ることはありません。ただし願いの内容が矛盾しないことです。

 

「新しいPCが手に入った」ことと「毎月100万円が振り込まれてくる」ことは矛盾しませんが、「来年の7月20日にサイパンにいる」ことと「来年の7月20日にロンドンにいる」では矛盾してしまいます。

 

この場合、潜在意識は混乱してしまいます。また願望も「どちらかが叶えば良い」という程度の強さでしかないため、潜在意識はそれを願望であるとは受け止めてくれません。

 

・願いが複数ある場合

 

願いが複数ある場合には、それらを手に入れて生活している自分を想像する必要があります。たとえば「ソファがあるリビングで大きな犬を飼っている」程度であれば、イメージすることはそれほど難しくありません。

 

しかし「素敵な伴侶と郊外の邸宅に住み、友人たちと毎月パーティをして、年に4回はヨーロッパ旅行に行き、三ツ星レストランでディナーを楽しむ」だと、願いが多すぎていまいちイメージがまとめきれないでしょう。

 

そのような場合には「ビジョンボード」を活用することが有効です。コルクボードの中心に自分の写真を置き、傍らには理想の伴侶に似たイメージの異性を貼り付けます。自分の上には豪華な邸宅、下にはパーティをしている様子の写真を貼り付け、またその周囲には訪れてみたいヨーロッパの風景写真を・・・」という具合に貼り付けてゆくのです。

 

一見するとパッチワークのようなものができあがります。潜在意識にとってこのビジョンボードは願いを受け取って落とし込むための大きな手助けとなるでしょう。これらの作業はもちろん自分で行うことが大切です。

 

・否定や不安を考えない

 

願いを明確にする作業では否定や不安を考えないことです。潜在意識は否定形を理解できません。有名な言葉で「ピンクの象を思い浮かべてはいけない」というものがありますが、そう言われると頭の中にはピンクの象のイメージが勝手に湧き上がってきます。

 

ですので願いを作る際のコツとして、たとえば病気であれば「この病気がなくなる」ではなく「健康で活力に溢れた日常を送る」と肯定的にする必要があります。恋愛においても「失恋しないように」ではなく「心から愛し合えるすてきな恋をする」とすると良いでしょう。

 

また願いを作る際に不安感に襲われることがあります。たとえば地方で工場勤めをしている人が「毎月1,000万円が振り込まれる」と願うと、自分の現状と達成した願いとの間に大きな開きを感じてしまい、不安感に襲われてしまうかもしれません。

 

「でも自分は薄給で、今さら転職なんてできないし」と思ったとしても不安の原因は無視してしまいましょう。できない理由を思いついてしまうのではなく、もう既に叶った自分だけをイメージしてしまうことが大切です。

 

それでもどうしても不安感が襲ってくるのであれば、願いに対してのハードルを少し下げてみるのも一つの案です。たとえば地方であっても一棟のアパートを持って毎月家賃収入で生活している人もたくさんいます。またそういう人と話をするだけでイメージは湧いてくるはずです。

 

 

いずれにせよ、願いを作る際には否定や不安のようなネガティブなものは排除して、自分の感情が快く感じることだけをイメージするように心がけましょう。

 

②確信する

 

願いを潜在意識に託す際には「この願いは必ず叶う」と確信することです。これは潜在意識ではなく、信じる神さまや仏さま、また宇宙であっても確信できるのであれば問題ありません。

 

潜在意識に願いを託す際のコツとして、潜在意識を実際に活用してみることが挙げられます。たとえば夜寝る前に「明日◯時に目が覚める」と宣言して眠りについてみましょう。必ずその時間に目が覚めます。

 

また悩みや問題があるのであれば同様に寝る前に「この悩みを解決する方法を教えて」と潜在意識に問いかけて眠りにつくと、回答を得られることは少なくありません。

 

このように日常的に潜在意識を活用していると、その働きがはっきりわかりますし、潜在意識の活動に確信を持つことができるようになります。

 

引き寄せ本の中には確信についての方法を「喫茶店で注文するように」と述べているものも見受けられます。喫茶店で紅茶をオーダーをすれば、後はいちいち「紅茶は本当に来るのかな」と気をもんだりはしません。

 

願いは気軽に楽しく行うことともいえるでしょう。

 

③叶ったかのように振る舞う

 

引き寄せの法則で願いを潜在意識に託したのであれば、あとは既に叶ったように日常を送ることです。

 

その理由は先に述べたように、引き寄せの法則では「宇宙が願いを叶えるためのタイムラグ」ということもありますが、心理学的には精神世界には存在しているのに、現実には欠落している願いを潜在意識が埋め合わせしようとするからだといえます。

 

この作業は先のビジョンボードと通じるところがありますが、いくつか方法が挙げられます。

 

たとえばよく言われるものとして「お金持ちになりたいのであれば高級ホテルのラウンジでコーヒーを飲んでみること」と言われます。お金持ちの世界に来てそのイメージや感覚を掴むことで潜在意識を働かせやすくするためです。

 

また受験勉強でも、実際に希望する学校に行って見学することは大事だと言います。恋愛であればデートをしている自分の姿を想像して胸を高鳴らせて日々を送っていれば良いのです。

 

また既に叶ったように振る舞うとき、忘れてはいけないものが『波動の法則』です。

 

・波動の法則とは

 

波動の法則は引き寄せの法則とは切っても切れない大切なポイントです。波動の法則を簡単に説明すると「自分の精神性・人格・気質に似たものが引き寄せられてくる」ということです。

 

波動の法則とスピリチュアルでは言われてはいるものの、これは「類は友を呼ぶ」という言葉で誰もが日常的に経験しているものです。

 

 

たとえばクラシック音楽が好きな人であればクラシック音楽が好きな人が集まります。思いやりに溢れた人であれば、やはり思いやり深い人同士で親しくなるでしょう。あまりにも人間性が違うと人は寄り付かないものですし、すれ違ってもお互いに親しくなることはありません。

 

またこれは人に限らず、物や環境においても同様です。山登りが好きな人ならスポーティな格好をして山に向かいますし、盛り場が好きな人はやっぱり繁華街でギラギラした格好をするものです。

 

お風呂に入ってお湯を押すと湯船にあたってお湯は戻ってきます。同様に自分が発している精神性や人間性は、巡り巡って自分のレベルに合った現象を引き起こすのです。

 

引き寄せの法則で願いを託した後、それが叶ったかのように日常を送る間、常に波動の法則のことを忘れてはいけません。毎日が不安や悲嘆に暮れていたり、他人のものを奪って自分だけが幸せになってやろうなどと考えているのであれば、それは巡り巡って自分によからぬ結果を及ぼします。

 

波動の法則で最も良いと言われる感情は「愛と感謝」です。なぜならその感情は巡り巡って自分に同じような結果をもたらしてくれるからです。

 

「感謝ノート」の作成など、愛と感謝の気持ちを引き出す具体的な方法はありますが、ここでは「自分も他人もみんなが幸せになれること」に思考をもってゆけるように心がけることをおすすめします。

 

 

■引き寄せの法則で失敗しがちなポイント

 

失敗しがちなポイント

 

せっかく引き寄せの法則をしてみたのに、願いがなかなか叶わないという人は少なくありません。そこでここでは引き寄せの法則で失敗しがちなポイントについて説明します。

 

①本当の願いではない

 

願いを託したのに一向にそれが叶わないことがあります。たとえば「今年の冬にはスキーに行っている」と願ったとしても、次の年になって「そういえばスキーに行かなかった」と思い返すことがあるかもしれません。

 

これはそもそも本当に願っているものではないためです。引き寄せの法則は自分の心の奥にある本当の願いを叶えます。

 

たとえばフェラガモのブーツを願ったのに、なぜかピアジェの腕時計が手に入ることがあるかもしれません。しかしそれはピアジェの腕時計ではなく、他人に自慢できるようなすてきなブランドを身につけたいという願いが発端だったりします。

 

恋愛にしても同様です。恋がしたいのか、幸せな結婚がしたいのか、人によって願いはさまざまです。出会いが叶わないのであれば、なぜ叶わないのか自分の本当の願いを洗い出してみましょう。

 

②「手放し」ができていない

 

引き寄せの法則が叶わない人の原因のほとんどがこれです。引き寄せの法則は願いを潜在意識に託すことで、無意識下で自動的に願望を叶えるための選択を繰り返してゆきます。

 

しかし引き寄せの法則に疑問を抱いていたり、また失恋したてなどで相手への執着心に凝り固まったりしていると、願いは潜在意識に落ちてゆきません。いつまでも意識の上で願いを握りしめ続けているのです。

 

執着心を消して願いを意識から放すことを「手放し」と言います。この方法はスピリチュアルでは「クリアリング」と呼ばれており、マインドフルネスホ・オポノポノなど、具体的な実践はいくつも存在しています。

 

 

心理学的には願いを託したのであれば、潜在意識の活動の両輪として「今できる小さな行動を起こす」ことです。たとえばスタイルを良くしたいと思ったのであれば、毎日腕立て伏せを一回だけする。そのかわりこれを継続してゆくという方法です。

 

これは潜在意識が達成感とともに自己肯定感を上げてゆくため、継続をしてゆくだけで意外にも早く願望を達成しやすくするためです。

 

③「揺り戻し現象」で止めてしまう

 

「揺り戻し現象」は願望が叶う過程で生じやすいできごとです。たとえば「新しい出会いをする」と願ってしばらくした頃、ふと前の彼氏から連絡が入った。また「海外に出て活躍する」と願っていたところ、会社から「東京に転勤するように」と言われたというようなものです。

 

これは恒常性と言われる機能が働いた結果です。人間に限らず、生き物は大きな変化を好みません。リスクがあるためです。そして潜在意識はこれまで長く留まってきた環境ほど、生存の可能性が高い場所だと判断します。

 

このため、新しい環境に飛び出そうとすると潜在意識は「危険だ」と判断して、思いもかけないできごとを作り出してまで、これまでの状況に留まらせようとするのです。

 

逆にいうと「揺り戻し現象」が起きたということは、願いが叶って人生のステージが変わる直前であるということです。ただし、そこで留まるということは願望の強さもそれなりでもあるということです。

 

たとえば恋愛であれば、本当に夢中になれる相手と出会った場合、もしも以前の彼氏から連絡がきても気にもならないでしょう。本気で海外で活躍したいのであれば、東京の転勤など即座に断ってしまうはずです。

 

いずれにせよ、揺り戻しが起きたときには自分の願望をもう一度しっかりと思い出すことです。なぜなら願いはもう目と鼻の先で叶っているのに等しいためです。

 

 

■引き寄せの法則を上手に扱うコツ

 

引き寄せの法則で願いはあるものの、それがなかなかイメージできない人が多いようです。願いの強さは願望実現の強さに比例します。

 

恋愛であれば、多くの人が運命的な出会いを願いがちですが、それをイメージするのは簡単ではありません。

 

このような場合には「願いの向こうを見据える」ことが、願望達成のコツになります。たとえばテニスのラケットを願ったとします。しかしラケットを手に入れたシーンを想像するよりは、そのラケットを使ってテニスをしている自分の方が想像しやすいはずです。

 

新しいスマホが願いであれば、スマホを手に入れたところよりもそれを使っている姿の方が想像しやすいことでしょう。

 

時間は一瞬のものではありません。連続しています。潜在意識に願いを託すときには、願ったものが手に入ったシーンではなく、願いは既に叶っており、それをどうしているのかを想像する方がずっとイメージはしやすくなり、潜在意識もそれを受け取りやすくなるでしょう。 

 

引き寄せの法則の基本は以上となりますが、他の項目では細かなポイントや注意事項、上手に扱うコツなどを記載しています。併せて参考にしていただけたら幸いです。