【心理学】失恋後のつらい心を即効で癒やす4つのテクニック

失恋した後や復縁を願っている最中、相手のことが何度もリフレインされてきます。

 

相手との恋が叶うことがもちろん一番ですが、その前にとりあえず心の苦しみを癒やしたいと願う人もたくさんいるはずです。

 

そこでこの記事では、失恋後のつらい心を即効で癒やすテクニックについてお伝えします。

 

 



 

■失恋時は辛い心を紙に書き出す

 

エクスプレッシブ・ライティング

 

失恋してどうしようもなくつらい。このようなとき即効で心を癒やすテクニックとして「紙に書き出す」方法をお伝えします。

 

これは「エクスプレッシブ・ライティング」という心療内科や精神科で実践されている心理療法であり、2つの効果があります。

 

①失恋の辛い気持ちを紙に書く

 

失恋の憂うつにとらわれたときには、思っている感情を紙に書き出してみましょう。「もうダメ、生きていけない」でも「悲しくてたまらない」でも思ったままに書けば良いだけです。

 

人間の脳は未解決の問題を記憶として留めるようにできています。一方、紙に書く行為は記憶を外部に留めるものです。失恋でつらいときに感情を外部に記録すると、脳は「これは記録したから覚えておく必要がない」と判断して忘れてくれます。

 

この方法は失恋の悲しみに限りません。イライラした気分や、モヤモヤした気分など、ネガティブな感情が湧き上がったときに利用してみましょう。気分が晴れてくることがわかります。

 

 

②相手のきらいな面を紙に書く

 

失恋した相手や復縁を願っている相手を思い出すとき、恋愛感情は一旦脇に置いておきます。

 

そのかわり、過去の記憶を蘇らせながら「こういう面は好きじゃなかった」「こういう言葉は嫌いだった」と、相手のネガティブな面を紙に書き出します。

 

これは恋愛感情で生じた「認知のゆがみ」を元に戻す作業です。あなたが大好きなAさんも、あなたの友人から見ればただの人に過ぎません。

 

そうして「認知のゆがみ」が戻ればあなたにとってもAさんは次第にただの人に戻ってゆきます。恋心を醒ます方法といえばわかりやすいかもしれません。

 

 

①の作業も②の作業も、好きなように書けば良いだけです。なお書き終わった後に紙を破り捨てることも、また心理療法として効果があります。

 

■笑顔は失恋の特効薬

 

笑顔

 

 

鏡を見てください。口が「へ」の字になって悲しい顔をしていませんか? 人は嬉しいと笑顔を浮かべますが、逆もまたしかりです。

 

心理学者のシルヴァン・トムキンスは笑顔を浮かべることで、顔の筋肉を通じて脳が刺激され、そうして幸福感を生み出すことをカリフォルニア大学の実験で立証ました。これを「表情フィードバック仮説」と呼びます。

 

失恋でつらい気持ちになったとき、気づいたときで良いので笑顔を浮かべてみましょう。笑顔を約10分間浮かべると、脳は「楽しい」と錯覚します。そうして脳内に幸福感や穏やかさ、嬉しさや楽しさなどポジティブなホルモンを分泌し始めます。

 

失恋感情は「うつ」の状態です。うつになると、穏やかさや平穏な感情を導くはセロトニンと呼ばれるホルモンが足りなくなり、その結果、悲しみや孤独感などに心を席巻されてしまうのです。

 

 

別に上手な笑顔である必要はありません。少々引きつっていても、つらいときには笑顔を浮かべてみましょう。

 



 

■2つの瞑想で失恋の呪いから離れる

 

瞑想

 

人間の心は思っている以上に自分の思い通りになりません。人は一日に約6万もの物事を考えますが、そのうちのほとんどがネガティブなものです。

 

ましてや失恋をしてしまうと、寝ても覚めてもあの人にまつわる事柄が勝手に思い浮かんでつらい気持ちになるはずです。

 

自分で意識せずに勝手に湧き上がってくる考えや思いを「雑念」と呼びます。仏教ではこの雑念の根本は「煩悩」という欲求からきていると説いています。

 

この雑念を取り払う方法として仏教では瞑想を活用してきました。現代では瞑想から宗教の要素を抜き、マインドフルネスとして採り入れている人もたくさんいます。

 

いずれにせよ、雑念の湧き上がり方は「ビジュアル」と「言葉」の2種類に分かれます。このため、雑念を払拭する瞑想法もこの2つに対抗とするものとして作られています。

 

①イメージを用いる瞑想

 

ビジュアルとしての雑念を取り払う瞑想法は、イメージを活用することです。太陽でも、月でも、オレンジやシャボン玉でも良いので、中立的で想像しやすいものをイメージしてみましょう。

 

そしてそれが空っぽになった身体の中、おへその奥あたりにあると想像します。このイメージを途切らせずに念じ続けます。強く念じる必要はありません。気楽にリラックスしてイメージしましょう。

 

あるとき念がふと途切れて、あの人のことが脳裏に過ぎるかもしれません。それに気づいたらまた中立的なイメージを思い浮かべ、身体の中心に意識を戻すのです。

 

イメージによる瞑想は「阿字観」などに代表されるものです。

 

②言葉を用いる瞑想

 

人間は言葉を用いて考えるため、雑念が言葉から湧き上がることもたくさんあります。

 

ひどい言葉を浴びせられたり、裏切られたりすると心に傷を負います。浴びせかけられたその言葉が何度も脳裏にリフレインしたりする人もいることでしょう。

 

このような場合には「言葉」を用いる瞑想を活用します。「真言(マントラ)」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、別に大日如来や不動明王を唱える必要はありません。

 

言葉は中立的か、ポジティブであれば問題ありません。たとえば「みんなが幸せでありますように」とか「誰もが笑顔であるように」というようなものでもだいじょうぶです。

 

失恋感情が湧き上がってきてつらいときには、この言葉を気楽に唱え続けます。一生懸命唱える必要はありません。気楽に延々と唱え続けましょう。

 

もし雑念が湧いてきて「言葉」が途絶えたことに気づいたら、また意識を引き戻して「言葉」を唱える作業に戻ります。道を歩いているときや電車に乗っているときなどにも気軽にできるので、いつも唱えるように心がけてみましょう。

 

 

・イメージと言語の併用もおすすめ

 

イメージによる瞑想と言語による瞑想は併せて使うことができます。身体の中心にイメージを置いて、気楽な心で言葉を唱え続ければ良いのです。

 

これらの瞑想を繰り返しているとあるとき、雑念とは言葉と言葉の間にふっと湧き上がってくるものであることに気づきます。すぐに気づいて取り除くことができれば、苦しみの芽は瞬間的に摘み取れるため、失恋の苦しみが大幅に軽減されることになるでしょう。

 

またこの瞑想は失恋の苦しみを軽減させるのみならず、心を純化させるクリアリングとしても大変に効果的です。

 

■『ジェネリック・ユー』それは遠く小さなできごと

 

遠い出来事

 

イメージしてみてください。

 

あなたは手のひらに小さな砂粒を載せ、今それを覗き込んでいます。砂粒の中に詰まっているのは、あの人との思い出。あなたは目を凝らして夢中でそれを見つめています。

 

でも、ふと目を上げてみるとあなたは気づきます。周囲はどこまでも続く広い砂漠です。数え切れない砂粒が果てしなく連なって遥か地平線まで伸びています。

 

どの砂粒の中にも色々な思い出があります。嬉しい思い出、楽しい思い出、切ない思い出・・・。それなのに、あなたはたったひと粒を覗き込んでは、つらくて悲しい気持ちに浸っているのです。

 

あなたが今浸っているその感情は、これまでの思い出の中のほんの一つに過ぎません。これから先、まだまだたくさんの思いに遭遇することでしょう。

 

そして外を歩いているとき、道ゆく人や出会う人、電車などに乗り合わせた人たちにも目を向けてください。今、あなたが感じているネガティブな感情は、実はあなたがすれ違う全員が何度も味わってきたものなのです。

 

あなたの苦しみは、たくさんのできごとの中の小さな一つであること。あなたの悲しみは誰もが抱えている同じ悲しみの一つであること。これに気づくことを心理学では「ジェネリック・ユー」と呼びます。

 

さまざまな方法がありますが、今、失恋でつらいのであれば上記をぜひ試してみてください。あなたの心の重荷がすっと軽くなっていくことでしょう。

 

なお、失恋の傷みがなかなか和らがなかったり、失恋うつや孤独感に苛まれて仕事や学業が手につかなかったりするのであれば、苦しみを癒やす方法として、顔を出さずにオンラインでカウンセリングが受けられる病院と違い、事前の予約・通院不要【Unlace】の利用をおすすめします。

 

良い方と巡り合い、みんなが幸せな恋を楽しめますように。

 

■今回のポイント

・失恋したときに感情を紙に書くとネガティブな記憶が軽減する
・同様に失恋した相手の嫌いな面を紙に書くことで恋心を醒ます効果がある
・笑顔を浮かべると脳は穏やかさや幸福感にまつわるホルモンを分泌する
・イメージと言語を併用した瞑想は失恋の苦しみを瞬時に取り去り、心を純化させる効果がある
・失恋の苦しみは人生のほんの一瞬のできごとであり、また誰もがそれを経験していることに気づく

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