『理想の自分』を思い描いて声に出せば願いが叶う。アファーメーションは今や、スピリチュアリストだけのものに留まらず、ビジネスマンの能力開発やプロアスリートのトレーニングなど、世界中のあらゆるシーンで活用されています。
アファーメーションを世に広めたのは「マーフィの法則」で有名なマーフィ博士です。潜在意識の活用法について優れた功績を持つマーフィ博士ですが、彼の著書だけでは、アファーメーションのやり方がよくわからないという人も少なくありません。
アファーメーションは引き寄せの法則に似ていますが、引き寄せの法則とは異なる原則がいくつか存在しています。
ここでは恋愛による願望達成を目的に、アファーメーションの大原則と効果、そしてアファーメーションを扱う上での実践的なコツについて説明します。
目次
■アファーメーションの３大原則
・アファーメーションと引き寄せの法則の違い
アファーメーションは引き寄せの法則に似ています。どちらも願いを潜在意識に刷り込み、そして願いが叶ったかのように振る舞うことで願望を達成するというものです。
どちらも目的は「願いを明確にし、願いが叶ったときの臨場感（リアリティ）のある感情を持つことで願いを引き寄せてゆく」という点にあります。
アファーメーションと引き寄せの法則の異なる点として、アファーメーションは願いを言葉にするところにあります。
潜在意識は言葉を受け取る際、普通とは少し違う特殊なルールが存在しています。
・アファーメーションの３大原則とは
アファーメーションの原則とは、
①肯定的に
②現在進行系（ex：成功しつつあります）または 過去形で（ex：成功しました）
③みんなが幸せになる内容である
①の「肯定的」である理由として、そもそも潜在意識は否定形が理解できないからです。
潜在意識のルールを知る上でよく耳にする逸話として「ピンクの像を想像しないでください」というものが挙げられます。しかし、そう言われると誰でもついピンクの像を想像してしまいます。
同じように、たとえば「◯◯という病気がなくなります」というアファーメーションでは効果が出ないか、もしくは逆の効果を発揮してしまいかねません。この場合「私は常に健康です」と肯定的に文章を置き換える必要があります。
②の「現在進行系」は潜在意識が納得する臨場感（リアリティ）を作り上げるためです。これは引き寄せの法則の原則にもあてはまる大切なルールです。
たとえば「1億円を手にして幸せです」では現実の自分とあまりにも感覚がかけ離れてイメージや感情が湧きにくいですよね。
しかし「1億円を手に入れつつあります」であれば、たとえ今手持ちのお金が10万円であったとしても、お金について勉強をしたり、新しく仕事をしたりすることを通じて一歩ずつ現実化してはいっているため、潜在意識に感情が届きやすくなります。
潜在意識を用いて自分の利益のために他人を蹴落としたり、他人から奪おうとしてはいけません。そのような行為は一瞬だけ成功したように思えても、しばらくすると、奪う行為そのものが自分に跳ね返ってきて最終的には一切合切すべてを失います。
■アファーメーションの効果は実感できる？
『ザ・シークレット』にあるように、引き寄せの法則では願ったものがある日突然叶うということも少なくありません。
たとえばビジョンボードを作って２年も放置したある日、それを取り出してみたら願いの８割ほどが叶っていたというようなケースです。
これは引き寄せの法則にあるように「臨場感を持って心から願い、その願いを潜在意識に落とし込む。以降は意識することなく、願いが叶ったかのように日々を送る」という仕組みであるためです。
一方、アファーメーションは箇条書きなどにした願望を毎日声に出して唱えることで、願いを潜在意識に少しずつ浸透させてゆく方法です。
・アファーメーションで願いが叶うまでの期間は？
一般的にアファーメーションは３ヶ月くらいで効果があると言われています。ただ、個人的には効果が出るまでの期間については一概に答えにくい面があります。
私の例で挙げると、確かに３ヶ月程度で欲しいものが手に入ったものもあります。一方で２年かかったものや、もっとかかったものもあります。
願いが叶うまでの期間についてばらつきがあるのは、心に執着心があったり、願望に対する不安や自己肯定感の低さだったり、メンタルブロックだったりすることが原因です。
このように願望の達成までの期間はまちまちなものですが、一応の目安はあります。自分が得意としていないものを潜在意識に落とし込む日数として、ロンドン大学のフィリッパ・ラリー博士は「66日（約3ヶ月）」と提唱しています。
つまり、アファーメーションを唱えることで少しずつでも効果が出るまでは約３ヶ月と考えておくと良いでしょう。
■アファーメーションのコツはのんびり長く
アファーメーションは時期を区切らず、年単位で長くのんびり継続することをおすすめします。なぜならアファーメーションは理想の自分になるための方向づけを行う手法であるためです。
たとえば「わたしは夏までに３kgのダイエットに成功して、海辺で憧れの水着を着ます」というアファーメーションを作ったとします。
そうして毎日アファーメーションを唱え続けたのであれば、たまにスイーツを食べてしまったり、運動を休んでしまったりしたとしても、また次の日、アファーメーションを唱えることで「わたしは夏に向けて体重を３kg落とす」という目標を再確認することができます。
一方で３ヶ月が目安ということで、３ヶ月だけ行ったものの効果がなく、そこでアファーメーションを辞めてしまうとどうなるでしょうか。２年や３年といった月日が経ち、体重は変わらないまま。もしかして増えているかもしれません。
そうしてあるとき、ふと「もしあのとき止めたアファーメーションを続けていたら、人生は変わっていたかもしれない」と思うときが来ます。そしてまた挑戦して３ヶ月で止めてしまう。この繰り返しでは意味がないためです。
アファーメーションは簡単な言葉を継続することが大切です。継続した人と途中で止めた人とでは人生の方向が大きく異なります。
アファーメーションはあなたの理想であり、努力してゆく指針や道筋と捉えましょう。だからこそアファーメーションは毎日気軽に唱えられるように短く簡潔な内容を作成することが願いを叶えるためのコツです。
■アファーメーションの秘訣は継続にあり！
私の友人に大手の外資系金融企業で常にトップの成績を出し続けている人がいます。彼は長くアファーメーションを実践し続けています。
彼いわく「アファーメーションはすぐになにか変わるわけじゃない。でも10年経ってふと気づくと、唱えていた言葉通りの自分になっている」とのことでした。
アファーメーションは「理想の自分」を言葉にすることで願いを明確にし、それを繰り返し唱えて潜在意識に落とし込む願望実現法です。
アファーメーションは筋トレやダイエットに似ています。筋トレやダイエットはわずか数週間や１ヶ月程度で「こんなに変わった」とはなりません。
同様にアファーメーションも日々の効果は微々たるものです。しかし筋トレやダイエットと同様に半年、一年と継続を続けてみると、ある日自分のスタイルが変わっていることがはっきりと実感できます。また周囲からも「痩せたね」「きれいになったね」と言われます。
アファーメーションは唱えた途端にたちまち願いが叶うものではありません。その分、たまの用事で一日忘れてしまったとしても問題ありません。アファーメーションで願いを叶えるために大切なことは「継続すること」だからです。
・アファーメーションは修正することも大切
またアファーメーションは数ヶ月に一度は内容を見直したり、修正してゆくことも大切です。とくに目標達成した後、目標を削るだけではなく、今度は達成した目標をスタート地点に置き換えてさらなる目標を目指すようにすることが現在の成功を維持し、さらなる飛躍を遂げるための架け橋となります。
逆にもし新しい目標を定めないと恒常性（ホメオパシー）と言われる潜在意識の機能が働き、せっかく叶った願いがなくなってしまいかねません。
恒常性のわかりやすい例では、ダイエット後のリバウンドが挙げられます。 せっかく苦労してダイエットに成功したのに、その後のリバウンドであっという間に元の体重に戻ってしまう人は少なくありません。これが恒常性の恐ろしさです。
恒常性を働かせないためには、さらなる目標を立てることです。ダイエットであれば、目標体重を達成した後、さらなる目標を立てれば、リバウンドを抑えることはもちろん、さらに理想的なスタイルになることが可能です。
ともあれアファーメーションを正しいやり方で継続して行えば、あなたの願いは少しずつでも潜在意識に届きはじめ、いずれ必ず願いは叶います。
なお、自分軸を持ったさらに魅力的な人となるために、自分で心理学を学び、日常で活用するのもおすすめです。引き寄せの法則と合わせて活用することで、自分だけの効果的な活用法を見出すこともできることでしょう。
■今回のポイント
①肯定的に
②現在進行系（ex：成功しつつあります）or 過去形で（ex：大成功しました、ありがとうございます）で
③みんなが幸せになる内容での３点で作る